「神在月」
島根県出雲地方


さて、
今回の話は「神在月」についてです。
一般的な言い方では「神無月」かな・・・。

皆さん、
「えっ、何で今頃??」・・・ってお思いでしょうね。

そう、
神無月(神在月)というのは10月の事で、11月は霜月ですもんね。
でも、
あくまでも、これは旧暦(陰暦)の呼び方で、
現在の新暦(太陽暦)に直すとちょうど今頃になるんです。

皆さんもご存知だと思いますが、
この時期(旧暦の10月11〜17日は日本中の神様たちが、
みぃ〜んな島根県の出雲大社に集まるので、
神様が日本中からいなくなっちゃうので「神無月」って言ったんですよ。
一方、
出雲地方では、
逆に神様が日本中から集まってくるので「神在月」っていうんです。

日本中の神様が出雲に集まる理由は、
日本書紀にちゃんと書いてあって、
大国主大神が天照御大神に「国譲り」をした時に、

「現世(うつしよ)の政事(まつりごと)は皇孫(すめみま)、
 幽(かく)れたる神事は大国が治むる・・・・」

・・・と約束したことから、
日本の幽れたる神事を治める一環として、
日本中の神様たちに集まってもらって、
現状報告してもらい、
その報告を元にして、皆で来年の方針を決めるんだそうです。

「幽れたる神事」とは、
幽界の支配権(精神面での支配権)と男女の縁(えん)のことなんです。
早い話が、
出雲に集まった日本中の神様は、
氏子達の人生や男女の結びを相談してるってことです。

今年の出雲大社では、
11月11日(旧暦10月11日)・・・・・・・神迎祭
11月11〜27日(旧暦10月11〜17日)・・・神在祭
11月27日(旧暦10月17日)・・・・・・・神去出祭
を行ってます。

ですから、
縁結びのお参りは、この時期がチャンスなんですね。
お客様の中にも
勘違いしてらっしゃる方が多くて
「10月やし、出雲大社に行きたいなぁ〜」・・・って。

ちなみに
神様が集まってる間(旧暦の10月11〜17日)は、
出雲の氏子達は、会議の邪魔にならないように
静かに静かに暮らさなきゃいけないとか・・・

「うぅ〜ん・・それって、ちょっと大変かも・・」