「スズメの丸焼き」


関西の皆さんは、
スズメの丸焼きって聞くと、

「あっ、伏見稲荷ね!」

・・・って、
云う位、超有名なゲテモノです。(お好きな人、ゴメンナサイ)

さて、
このゲテモノ・・あっ、失礼、スズメの丸焼きは、
京都市伏見区の伏見稲荷大社の参道で大正時代から続く名物。

稲荷大社は商売繁盛と五穀豊穣の神様で、
このスズメの丸焼きは穀物を食い荒らすスズメ退治のために
始まったんですって。

見た目のグロテスクさには反して、実際は本当に美味しいらしくて、
一度食べると病みつきになっちゃうそうなんです。

 初詣の時なんか、
 いつも、お店の前に
 ドワァ〜と行列が出来てますもんね。
 まぁ、
 私は見た目で
 完全に負けてしまいますけどねぇ〜。
 (写真参考)

で、
このスズメの丸焼き、
私が京都で大学生してた頃には、
お稲荷さんの参道に7〜8店で売ってたと思うんですけど、
今や、たったの2店になっちゃったんですって。

その原因は、
スズメを捕る猟師さんの高齢化や禁輸による中国産の在庫切れで、
売りたくても売れなくなっちゃったんだそうです。
関西風に言うと

「無いもんは、しゃぁ〜ないやろ!」

・・・ってなもんです。

そう言われてみると、
最近、スズメって見たことないんですよね。
私が子供の頃なんか、朝の登校時には、

「チュン、チュン」

・・・って、
そこら中で鳴いてましたもんねぇ〜

でも、
こういった庶民の伝統料理が、
こんな理由で姿を消していくってのは本当に寂しいかぎりです。

私も幻の味・・・無くなる前に食べてみようかな。
あっ、でも、
やっぱ見た目でダメかも?!

cf.
photo. 2009年1月19日 毎日新聞(夕刊:大阪版)

write 2009.03.01