「じゅげむ (寿限無)」


皆さん、
落語の寿限無(じゅげむ)って話はご存知ですよね。

ちょっととぼけた父親が、
生まれた子供の名前をつけてもらいに和尚さんのところに行って、
教えてもらった縁起の良い言葉を、全部並べて名前にしてしまう話。

寿限無、寿限無
五劫の擦り切れ
海砂利水魚の
水行末 雲来末 風来末
食う寝る処に住む処
やぶら小路の藪柑子
パイポパイポ パイポのシューリンガン
シューリンガンのグーリンダイ
グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助

・・・ってやつです。

で、
この度、香川県さぬき市商工会が地元の菓子製造業者と共同で
日本で一番長い名前のお菓子を製造、発売を始めました。

実は、
さぬき市は、名前こそ「さぬき」ですが、
うどんの本場じゃないため「さぬきうどんブーム」に乗れず、
これといった名産もない、人口が減少する一途の過疎の町なのです。

そこで、町興しと観光の為に考えたのが、このお菓子なのです。
その名前は・・・



 「願いを結んで 思いを結んで 
  ひとを結んで お遍路さん
  四国霊場八十八ヵ所 
  暑熱厳寒山々踏みこえ 
  巡り巡ってうれしや上がり三ヵ寺
  嗚呼生きててよかったと
  幸せ味わう創作和菓子 
  呼ばれたし名は大結願」


お遍路さんの「四国霊場八十八ヵ所」にちなんで
八十八ヶ所の札所の名前から1文字ずつ使って
八十八文字の名前を付けたんですね。

というのも、
さぬき市は四国霊場八十八ヵ所のうち
最後の三箇所 〜「上がり三ヵ寺」があって、
お遍路さんの願いが結ぶ「結願(けちがん)」の地なんです。

内容は、2枚のクッキーで羊かんをはさむ「拝みもなか」と、
和風味のクッキー「へんろの小石」の詰め合わせになってます。
価格は、税込1050円。

ユニークなのは、
お菓子の箱の中に「代参ハガキ」が同封されていること。
ハガキに願い事を書いて事務局に送ると、
結願寺の八十八番札所・大窪寺に代参してくれるのです。

お遍路さんに行きたくても行けない人へのお土産に良いかもね。

write 2011.08.01