2005/01/15
「ご立派!!」

皆さん、
日帰りの「カニ食べ放題」のバスツアーってご存知ですか?
観光等はほとんどないんですけど、
一流旅館でゆっくり温泉に入ってから、昼食はカニ食べ放題、
おまけに、値段が結構リーズナブルなこともあって、
ここ数年、大変な人気なんです。

私の場合、
企業や役所、各種団体、学校等の団体旅行の企画が専門なので
この手の企画モノ、ツアーとはあまり縁が無いはずなんですが、
昨年辺りから、春or秋の慰安旅行とは別に「カニ食べ放題」に行く
ケースが増えてきたんです。

つい先日も、
神戸の某自治会の「カニ食べ放題」に添乗したんです。
こういったツアーでは、一般的には添乗はつきませんが、
毎年、慰安旅行でお世話になっているお得意様なんかの場合は、
営業的な意味もあって添乗するんです。

でも、
この日帰りの宴会系ツアーというのは、
添乗員にとっては結構ハードな仕事になるんです。
朝が早いので朝食は満足に取れないし、
バタバタしてると昼食も取れないし、
お客様は泊まりの時と同様に飲むものだから・・・・

この日も、
帰りのバスの時間になってMさんがおられないのに気が付いて・・・

「どなたか、Mさん、ご存じないですか?」
「あー、そういえば、酔い覚ましに風呂に入るって・・・」
「げっ!」

そりゃ、大変だ!
Mさん・・・実は60才超えてるんです。
いくら、お元気だといっても、やっぱり60代は60代・・・

熟年男性・・・泥酔・・・入浴・・・誤って転倒・・・それとも溺れて・・・

私の頭の中は最悪の状況が駆け巡って、
気が付いたら、幹事さんの手を引っ張って走り出してたんです。

「MoMoです! 入ります!」 

・・・と、訳の解らない事を叫びながら
殴り込みでもする様な勢いで、男風呂の脱衣所に飛び込んだんです。

見ると、
Mさんがマッサージチェアーに、バスタオルを腰に巻いただけの姿で
座っていて、ピクリとも動いていないんです。

熟年男性・・・泥酔・・・入浴・・・心筋梗塞・・・心臓麻痺・・・?

思わず駆け寄り、
「Mさん! Mさん!」・・・と、肩を激しく揺すると

「うん・・・あぁ〜・・・MoMoちゃんか・・・どうした?」
「どうした? ですってぇ〜! どれだけ心配して・・・・」

そう言ってはみたものの
安心するやら、腹が立つやらで、涙がボロボロ出てきて止まらず・・・
すると、Mさん、慌てて立ち上がって、

「ご、ごめん、MoMoちゃん、心配して来てくれてんな・・・」

・・・と、
声を掛けてくれたのは良いけど、
腰に巻いていたバスタオルが「ハラッ」と落ちて・・・・・

「あっ!」
「いやぁ〜・・・MoMoちゃんに起こしてもらったせいか、
 久しぶりに 『こいつ』 も元気になってしもたみたいやなぁ〜」
「・・・・・・」


帰りのバスの中では
もうもう、その話で持ちきり・・・というか大盛り上がり!

「MoMoちゃんも大人になったよなぁ〜
 うちの自治会の担当になった頃は純情な女の子だったのに
 堂々と男風呂に入って行くようになるとはねぇ〜」

「Mさんアレを見ても、平気な顔してたらしいぞぉ!」

「いやぁ〜・・ホント、色気づいてきたねぇ〜」

「そういえば、腰の辺りも、落ち着きが出てきたよなぁ〜」

くっそぉ〜・・・
このセクハラ親父共・・・
今度の旅行会ではギャフンと言わせてやるぅ〜!!
でも・・・Mさん・・・お年の割には・・・・


あぁ〜
新年そうそう、またHネタをやってしまった・・・
私の清純なイメージが崩れていくぅ〜