2004/03/01
「その道のプロ?」

朝、
ホテルを出発する前、
私達添乗員の決まり文句は、

「皆さぁ〜ん、忘れ物・・・ありませんよねぇ〜?」

忘れ物って、
「うん、これで大丈夫!」
・・・・と、
思いながらついついやってしまうものなんですよね。
先日のお客様なんか、
帰りの御土産物屋さんで、忘れ物に気がついたんですよ。

「MoMoちゃぁ〜ん・・・ホテルに忘れ物したぁ・・・」(思いっきり甘え声)

「もぉぅ〜!、だからホテル出る時に、ちゃんと聞いたのにぃ〜!!」

「そう、ふくれるなよぉ・・・」(哀願のポーズ)

「・・・で、何忘れたんですかぁ??」

「財布・・・・セーフティボックスの中に・・・・」

「セーフティボックス・・・・じゃぁ、もしかして・・・・」

「そっ・・・俺らの部屋5人全員・・・」(笑)

「呆れたぁ、誰も思い出さなかったのぉ〜?」

「いやぁ〜、それと・・・MoMoちゃん、言いにくいんだけど・・・・」

「はい・・・・??」

「鍵・・・どこに隠したか忘れちゃって・・・・」

「・・・・・・・」

「MoMoちゃぁ〜ん・・・黙らないでよぉ〜・・」

「もぉぅ〜、ベロンベロンになるまて飲むからでしょぉ〜」

「それは言わないでくれよぉ」

「でも、大丈夫。 すぐ見つかりますから」

「へっ・・・・」

「まぁ、このMoMoちゃん様にお任せあれ!」

実は、
お客様が鍵を隠す場所って、結構、ワンパターンなんです。
ですから、
ホテルの方々も私達添乗員も
過去の経験から何箇所か探せばスグ見つかるんです。
ですから、
MoMoは自信満々、お客様に言ったんです。

「冷蔵庫の中・・・ゴミ箱の中・・・浴室の椅子の下・・・それから・・・」

「あっ! 椅子の下!!」

ほぉ〜ら・・・ね。
早速、ホテルに連絡して、持って来てもらいました。

フン!・・・ってなもんで、
胸を張ってお客様に財布をお渡したところ
・・・・お客様が一言。

「さっすがMoMoちゃん、その道でもプロだねぇ」

「ちょっと! その道でもって何よ、その道でもって!!」