2010/08/15
「死顔」


夏! ・・・ってことで、前回に引き続き、怖い話なのです。

今回の話は、私の不思議な体験です。

私が大学生の時、
伯母が病気で亡くなったんです。

伯母はいわゆるキャリアウーマン。
ダンナ様も阪大卒のエリート銀行員。

伯母は仕事だけでなく、
料理は大の得意で、キレイ好きときてるから家事も完璧。
大阪市内の高級マンションで、TVドラマの様な生活を送っていました。

ただ、ちょっと・・・
身内から見ても、伯母は気が強いというか・・・キツイとというか・・・

で、
ダンナ様、そんな出来すぎる伯母が窮屈だったのかな〜
浮気しちゃったんですね。

聞いた話では、お相手の女性は伯母と正反対のタイプ。
 (今で云うなら癒し系?)

伯母は、浮気そのものより、
自分より容姿もキャリアも下と思う女性が相手だった事が許せず、
即、離婚。

それからの伯母は、
元ダンナ様への恨みだけの為に生きてるって感じで・・・

離婚から2年後、亡くなったんです。

・・・で、
私は、伯母の臨終に立ち会ったんです。
その時、病室にいたのは、私と伯母の親友の女性の2人
 (もちろん医者、看護師はいましたよ)

伯母の最後の言葉はよく聞き取れませんでしたが、
元ダンナ様への「呪いの言葉」のようでした。

そして、
その死顔は、人間のものではなく、まるで・・・いえ、般若そのもの。

親友の女性は、

「そこまで、彼が憎いの? そこまで?! 
 でも、元はと云えば、あなたも悪いのよ・・・許してあげなよ。
 そんな顔じゃ、天国にいけないじゃないのーー」

・・・と、泣き崩れ、

私は、あまりの恐ろしい表情に、ただ茫然とするだけ。


医者は死亡を確認すると、看護師に

「○△寺のK住職を呼んで」

えっ? 病室にお坊様を呼ぶの? なんで?


30分程して、お坊様、到着。

お坊様、伯母を見るなり

「そうですか。 あなたの苦しみはよく解ります。
 でも、憎しみを持ったままでは、成仏できませんよ」

そう言うと、読経を始めたんです。


読経が始まり3分ほどすると、信じられない事が起こったんです。

伯母の表情が、少しずつ、少しずつ・・・穏やかになっていくんです。

十数分後、
伯母の表情は、安らかとは云えないものの、
人間の表情に戻っていました。


お坊様 「私は、これで帰ります。
     後は、お2人で(私と親友さんのこと)、
     仏様に、楽しかった頃の話をいっぱいしてあげて下さい。
     その頃の安らかなお顔に戻られますよ。」

2人  「は、はい・・・」


とても、不思議な体験でした。

【注意】
もし、この話を誰かに話す場合には、
ネットで見た・・・とか、○○に聞いた・・・とかではなく、
ご自身の体験としてお話ししなければいけないそうです。
でなければ・・・・