2008/06/15
「必殺技」


神戸に私の担当している
山歩きというかハイキングの同好会(・・でいいのかな?)があるんです。

このグループ、
驚くことに、メンバーは皆さん、70才以上。
半数の方は75才以上というご高齢の方々ばかりなんです。
ところが、
揃いも揃って、メッチャお元気というか、すっごい健脚なんです。

寺社の長い階段でも、
駆け上がるように早いので、
私やガイドさんは、ついていくのが大変なくらいなんです。

そういうこともあってか、
この方々、
お祭りとかイベントなどを見学する時も

「人が多すぎて何も見えなかったよ〜」

・・・なんてことは
まず、いえ、絶対にないんですね。
いつも涼しい顔で、

「良く見れたね」・・・とか
「一番前で見れたね」・・・とか、言ってます。


で、私は、
いくら、自慢の健脚を活かしたとても、
いつも、一番前を陣取れるとは限らないだろうに??
・・と、
ズゥ〜〜っと、不思議に思ってたんです。

しかし、
先日、ついに、
一番前を陣取る「必殺技」を目の当たりにしたんです。


人波の一番後ろから
前の人に向かって、ボソボソと弱々しい声で囁くんです。

「こんな後ろじゃ、何にも見えへんなぁ〜
 冥土の土産やと思って、気力振り絞ってやって来たのにな〜
 私ら、もう、いつお迎え来るか分らへんし・・・・」

そりゃ、
前の人は、仕方なく、

「ど、どうぞ、前に行って下さい。」

これを
何度か繰り返すうちに・・・というか、
10分も経たないうちに最前列を陣取っちゃったんです。

で、
観光が終わって、バスに戻ってから

私    「皆さん、私、見ちゃいましたよ! 一番前まで行くところ」
お客様 「いやぁ〜、MoMoちゃん、見てたのぉ〜」
     「恥ずかしいわぁ〜」
     「でも、年いくと、身体が弱るし、仕方ないのよぉ」

いいえ、皆様はお元気です。
少なくとも、私やガイドさんよりは!!