2008/02/15
「硫黄泉」


皆さん、硫黄泉ってご存知ですか?

ほら、あの、
卵の腐ったような臭いのする温泉!

その独特な臭いのせいで、苦手な方も結構おられますけど、
効能は非常に高くて、慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病、
高血圧症、動脈硬化症、痛風、便秘、筋・関節痛、痔
・・・などに広範囲にわたります。

何でも、
温泉通の人に言わせれば、最も温泉らしい温泉なんですって!

でも、
実は、私も苦手なんです。
ただ、
私が硫黄泉を苦手になったのは臭いのせいじゃないんです。

4〜5年前・・・硫黄泉で有名なとある温泉郷での事

その日は、
ホテルへの到着が早かったため、
珍しく宴会前に大浴場に向かったんです。

浴場に入ると
赤ちゃんを抱いたお母さんが湯船に入っています。

私はかかり湯をすると、
軽く会釈をしながら、お母さんと同じ湯船に入りました。

私    「いいお湯ですね。 赤ちゃん、何ヶ月なんですか?」
お母さん 「ちょうど、1才になるんですよ。」
私    「可愛いですね」
お母さん 「でも、結構、手がかかるんですよ」

・・・なんて、
たわいのない事を話していると
私の目の前に

『プアァ〜〜』

・・・と、
柔らかそうな黄色い物が浮いてきて(如何にも赤ちゃんのって感じの)、

私    「あっ・・・」
お母さん 「まぁ! この子ったら、この子ったら。 あら、あら・・」

お母さんはそう言うと、
お湯をかき混ぜて、黄色い物を散らし始めたんです、湯船全体に。

私    「ひっ・・・」

私、慌てて湯船から飛び出したんですが、
ちょうどその時、
私のお客様が団体で入ってきて、

お客様  「あら、MoMoちゃん、先に入ってたのね。」
お客様  「うわぁ、硫黄泉独特の臭いやなぁ〜。身体に良さそう!」

と、
次々、黄色い物がかき散らされた湯船の中に・・・

私     「あ、あの・・・いえ、その・・・何というか・・・」
お客様  「どうしたん、何かあったん?」
お客様  「ホンマにええお湯や、MoMoちゃんも湯船に入れば」
私     「いえ、私、あの、その・・・」
お客様  「硫黄泉の臭いって、どことなくウンコの臭いみたいやし、
       MoMoちゃんみたいな若い子は、皆、苦手なんとちゃうか?」
お客様  「あぁ、それはあるかもねぇ〜」
私     「えぇ、まぁ〜、そうかなぁ〜」

以来、
硫黄泉が苦手になってしまいました。

ちなみに、
お母さんは何事も無かったかのように、
赤ちゃんを抱いて、お風呂から上がっていきました。