2007/05/01
「たつこ像」


えぇ〜とっ、
先日、ある会社の慰安旅行で東北地方に行ったんですが、
現地で手配したバスのガイドさんが私の顔を見るなり、

「あの・・・添乗さん、どこかでお会いしましたっけ?」
「えっ、いえ、初めてだと思いますけど・・・??」
「そうですよね・・・・??」

???・・・の気分のまま、
ドライバーさんも交えて3人でスケジュールの確認をしていると、
彼女、急に思い出したように、

「あぁー! 添乗さん、たつこ像に似てるんだぁ!」
「へっ??」

すると、ドライバーさんも

「おぉ〜、似てる似てる。 俺もどこかで見た顔だと思ってたんだ」

たつこ像・・・ってのは、
秋田県の田沢湖畔にあるブロンズ像なんですけど、
私、見たことないんですよね。

「へぇ〜、私、そんなに『たつこ像』に似てるんですか?」
「似てるよ〜。」
「へぇ〜、それって美人?」
「うん、美人美人」

ってな話をしていると
幹事さんがそれを聞いていたのか割り込んできて、

「ガイドさん、その像って、そんなにMoMoちゃんに似てんの?」
「・・・ってか、
 添乗さんをモデルにして作ったら、ああなるだろうなって感じ。」
「よし、MoMoちゃん、それ、今から見に行こ!」
「へっ、でも、今日の予定は・・・」
「かまへん、かまへん」
「かまへんって、他の皆さんの意見も・・・」
「おぉ〜い、みんなぁ〜、予定変更ぉ〜、
 MoMoちゃんそっくりの銅像見に行くぞぉ〜〜!!」
「オモシロイ、行こ、行こ」(お客様満場一致)

まっ、
こういう急な変更が出来るのが
一般ツアーと違う手配旅行の強みなんですが
こんな理由による変更なんて初めて!

まっ、そういうことで、田沢湖に直行。

お客様方いわく
「雰囲気がよく似てるなー」
「うん、よく雰囲気つかんでるよね」・・・って。
「そんなに似てますか、私に?」
「うん、雰囲気がね」
「そうかなぁ〜? 私、もう少し細いし・・・」
「胸もデカイってか??」
「そういう事じゃなくってぇ〜、何かこう・・ねぇ?」


 その時、
 ガイドさん、おもむろに「たつこ伝説」を披露。
 ガイドさんの話が終わった瞬間、
 皆して・・・

 「似てない、似てない」
 「龍の像だったら納得するけどな」
 「誰が美少女だって? 女王様の間違いやろ!」
 「清楚って、MoMoには一番似合わないもんな〜」

酷いと思いませんか!!
私って、とっても美少女で清楚なのに?!

ちなみに
「たつこ伝説」ってのは次の通り。

昔、
秋田県田沢湖が田沢潟と呼ばれていた頃、
近くに、絶世の美少女、たつこがいました。
たつこはその美しさと若さを永久に保ちたいと思い、
密かに大蔵観音に百日百夜の願いをかけました。
満願の夜、
「北に湧く泉の水を飲めば願いがかなうであろう」とのお告げ。

たつこは、
深い森の道を抜け北の泉に行くと、
泉の水を手にすくい飲んだのですが、
何故か、飲めば飲むほどに喉が渇き、
ついに腹ばいになり泉が枯れるほど飲み続け、
気がついた時には、たつこは大きな龍になっていました。
龍になったつこは、田沢潟の主となって湖底深くに沈んでいきました。

・・・で、
その永遠の美少女の清楚な姿を現したのが、
この「たつこ像」なのです。

ほら、私そのものじゃない、清楚な美少女って・・・
何か、文句ある?!


写真は「たつこ像」のある仙北市の公式HPよりお借りしました。
http://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/