「あれはやっぱり」
shibata さんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)

かれこれ10年くらい前になるでしょうか。
当時、ゼネコンに勤務していた頃のお話です。

現場の忘年会で、
2次会、3次会と飲み歩くうち最終電車に乗り遅れ、
駅に寝ようと思い三宮駅に行ったところ
シャッターが下りていて入れませんでした。

仕方なく六甲駅まで歩いたのですが、
その道中で不思議な光景を見てしまったのです。

王子動物園を過ぎ、灘警察署の手前位のバス停だったと思います。
明かりのついたバス停に
ハンカチーフをかぶり、白っぽいコートを着た若い女性が
太もももあらわにタバコを吸って座っているのです。
そして、
その横で着物もんぺのおばあさんがホウキで掃いているのです。

そのときは、
「あんまりお金ないし遊べへんもんなー」
・・・と、
そのまま六甲駅の近くまで歩き、
公園でガタガタ震えながら一番電車を待ちました。

でも、
あとで考えたらおかしいんです。
あの時間にバスが来るわけはないし、
売春目的としても
年末の寒空に太ももあらわにコート一枚で座ってるって・・。

ほんで、やっと気が付いたんです。
あのばあさんもあの女性も服装が
戦後混乱期の時代のもんやと・・今の時代のもんやないと・・。