「家」
じゅんさんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)

私は関西方面で不動産関係の仕事をしています。
仕事柄、中古の家などの調査をすることも多いのですが、
今回は印象に残っていることをお話します。

まず、不動産業というのは、
皆さんが思っている以上に霊に関わる事が多いのです。
例えば、
田舎によくある井戸は私達からすると非常に怖い存在です。

私の経験なんですが、
古い井戸がある土地に新しい家を何件か建てる計画がありました。
この時には、
井戸は施主さんの意向により何もせず埋めることになりました。
(通常は神主さんかお坊さんを呼んで、
 お経を唱えてから竹筒などで空気の抜け道を作ってから埋めます。)

結局、
この時に10軒の家が建ったのですが、
埋められた井戸はちょうど真ん中あたりで2件の敷地になりました。

一月ほどたって
その2軒の家には新しいお客様が入居されたのですが、
1軒は新婚さん、もう1軒は普通のご家族の方が入居されました。
2週間ほどたったある日、
その2軒の家の並びの方から電話がかかってきました。

「あの新婚さん・・・夜になると、必ず夫婦喧嘩が始まって
 すごく怒鳴りあう声が3時間ほど続いてウルサイので
 そちらから注意していただけませんか?」

という苦情の電話でした。
そこで私が、

「あの新婚様は中がすごく良かったですよ?
 家を一番最初に見ていただいたときも、
 その後もお会いするたびに
 手をつないでいていかにも(新婚さん)という感じでしたけど?」

・・・とお話をすると、苦情の電話のお客様は、

「実は、その新婚さんのお隣の家のご主人も何かおかしいんです。」

・・・ということでしたので私が、

「どうおかしいのですか?ご主人はすごいまじめな方ですよ?」

・・・と聞き返すと、

「夜中の11時ごろになると、
 毎日奇声を上げてどこかに走って行くんです。
 それを奥さんが追いかけてるんです。」

・・・ということでした。

そのとき私は「ハッ」としました。
そういえば、
あの2件の家は埋められた井戸の上に建っていた家のはずでは・・・。
その話で私は怖くなり、
後日その家に向かうと新婚さんは離婚、
お隣のお父さんは自殺されており、葬儀の最中でた・・・。

後日談ですが、
離婚された新婚さんの家は空き家になっていたのですが、
不審火で全焼しました・・・。

皆さんも家の購入には気をつけてくださいね。
これは奈良で実際にあった本当の話です。