「栃木県S温泉」
横浜市中区
PONさんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)

栃木県の心霊スポット・・・出る宿として紹介されていた

>S温泉 D○○・・・・。

>ノイローゼの客が、宿で殺人事件を起こしたことがあるとかで、
>霊感の強い人には、
>現場となった部屋の壁に血しぶきの跡が見えるそうですよ。
>たまに心霊番組なんかでも紹介されてるみたいですけど・・・。
>(ノイローゼになったのはここの主人という噂もあり)

この話・・・Nの山奥、
峠の駐車場から登山道を歩いて1時間半ほどのところにある
S温泉のことですよね。

当時、
私は高校の山岳部で部長をしていました。
S温泉には、
2軒の温泉宿があり約150年程前から営業しているそうです。
秘湯として大変有名な温泉です。

事件は今から約10年前の秋ごろだと思います。
当時、私がアルバイトをしていたのはD屋。

殺人事件があったのはT屋。
ノイローゼだったのはT屋の息子で、
殺されたのはT屋のご主人です。

T屋の息子は薪割りで使っていたナタで
父親の頭を斬りつけたたそうです。
現場は血の海だったそうです。

事件前、
私も何度か息子に遭遇しましたが、目つきがおかしく情緒不安定で、
私のバイト先の主人からは、

「あいつには近づくな!」・・・と、言われていました。

今はどうなっているのでしょうか?


また、
このS温泉には他にもいろいろな怪奇現象があります。

わたしの体験した怪奇現象をお話します。
あれは8月の今頃(お盆すぎ)、
山岳部の後輩と二人、D屋でアルバイトをしていたときです。
その日は、
台風が来ていてお客さんは誰もいませんでした。
私達は別棟に二人きりで泊まりました。

S温泉には電気がきていないので、
ランプと懐中電灯しかありません。
外は台風で大荒れ。
雨戸で閉め切った部屋は風もなく、
蒸し暑くてとても寝苦しかったのを覚えています。

布団に入り何時間かたった時
後輩が僕の肩をゆすりながら、

「先輩!何かきこえないですか?」

耳をすましてみると、
部屋のとなりの階段から

「カタッカタッカタッカタッ」

・・・と音がしてきました。

でも、
この棟には私達2人だけしかいません。
雨戸が締まっているので、
風で何かが動いているとは考えられません。

私達2人は
布団の中で、音のするあたりにある物を思い浮かべて見ると
考えられるのは階段の柱の「年代ものの長い寒暖計」。

考えている間もずっと

「カタッカタッカタッカタッ」・・・・と規則正しくなっています。

私は先輩風をふかして

「しょうがねーなー。ちょっと見にいくか。」

・・・と、懐中電灯をつけて、
布団からはいだし、部屋のふすまを開けたとたん
音がピタットなりやんでしまいました。

その時はじめて
全身に鳥肌がたちあわてて布団にもどりました。
しばらくの間ふたりで

「なんなんだー!」

・・・と、
騒いでいましたが、
少し落ち着き懐中電灯を消して就寝しました。

しばらくして、また、「先輩!」・・・の声で起こされると
今度は
誰かが階段を登り降りする音。

一晩中、悩まされて、二人とも完全に寝不足・・・。

翌朝、
ご主人にこの事を話したら、

「なんだ、その程度のことで。」・・・とも言いたげに笑ってました。

なんでも、
150年ほど前に、この宿の本館で恐ろしい事件が起こったそうで、
それ以来・・・・・