「三坂峠」
四国、松山〜高知
らびっとさんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)


松山から高知へ抜ける最初の峠・・・・、
三坂峠での出来事です。

実際私が体験した話ではないのですが
同じサークルの先輩が、10年前に体験した話です。

三坂峠は、かなりのテクニックを要する峠で、
バイク乗りや車好きが、
夜になるとくだりのタイムトライアル(レース)をする事で有名です。
特に
逆バンクヘアピン辺りは、断崖絶壁になっている箇所が多く
そこをうまく切り抜ける事がタイムを上げる条件でした。
実際、
私もバイクに乗っていて、
何度も普通に夜景を見に行ったりしましたが、
上に上がるまで本当に疲れるし、
降りるときも楽しいけど神経を疲れさせます。

体験者のサークルの先輩は、
レーサータイプのバイクに乗っていました。

ある日、
先輩は友人らと三坂峠のトライアルをしていたそうです。
その日は
逆ヘアピンの少し前のカーブで
友人代表が写真を撮ってくれていたらしく、
皆、そこではちょっとカメラを意識しながら走っていたそうです。

先輩が走り終わり、
友人たちを待っていると、

「○○が事故った・・・!!・」

・・・・と、
友人たちが、あわてて降りてきました。

話を聞くと、
写真を撮ってたカーブで曲がりきれずに崖から・・・・・。
結局、その方は亡くなられたそうです。

数日後、
その友人の葬式に出席したとき、
写真を取っていた友人が、

「あの時の写真・・・、出来たけど・・・見るか?」

・・・と、遠慮がちに言ってきたのです。

その写真は、
亡くなった友人の最後の写真となるわけですから、
皆で見ることにしたそうです。

写真は連続写真で、
亡くなった友人のバイクが、
カーブに入ってから、ガードレールを飛び出し落ちて行くまでの
一分始終が映っていたそうです。

そして、
ガードレールを飛び出す直前〜その瞬間の写真を見て、
皆、息を飲んだそうです・・・。

断崖絶壁の空中から何本もの白い手が伸びてきて
彼を捕まえ、引きずるようにガードレールの外・・・崖下に
引きずり込む様子が、3枚の連続写真として映っていたんです。

先輩たちは、
普通にバイクに乗って映っている最初の数枚を家族に渡し、
問題の部分は、お寺で処分してもらったそうです・・・。


三坂峠は、いまもバイク事故が多発しています。
私も上がる度に、事故の現場を目にします。
ただ、
確かに事故は多いけど、
上がる度に、事故の現場に遭遇する奴はいない
お前も・・・何かに憑かれてるんじゃないか・・・?
・・・と、友人達から言われています。