「青木が原 その1」
落下傘の友人さんの投稿

以前、
僕が勤務していた会社に
陸上自衛隊空挺団(つまりは落下傘部隊です)出身の人がいまして、
こんなエピソードを話してくれましたことがあるのです。

自衛隊のレンジャー部隊(特殊部隊だと思ってね)の演習の中に
青木が原樹海を横断する・・・・と言うのがあるそうです。

その友人いわく、
この演習を始める前には、
大声で参加者全員声をそろえてこう叫ぶんだそうです。

『何があっても私は聞かない!何があっても私は見ない!』

実際に・・・、

『こっち。こっち。』

・・・・と誤った方向に誘導しようとする声や、
手招きをする人影を演習中見聞きしたそうです。

実際、磁石が聞かないから迷ったら最後だし、
樹海を出るまで気が抜けなかった・・・・とか。

「あんなに気づかれする事は、まずないね。」・・・・とのこと。

ふつーやんないよ、そんなこと!


「青木が原 その2」
もっと怖いよ ねーさんの投稿

数年前、
当時、付き合っていた彼氏の運転する車で、
河口湖から富士宮方面に向って深夜のドライブをしていました。
(その先の朝霧高原が星のキレイに見えるスポットだったので、
 そこへ行くつもりでした・・・)

午前2時頃でしょうか。
ちょうど樹海の真ん中あたりに差し掛かったとき、
助手席左側の窓から外の樹海を眺めていた私の目に、
路肩に腰掛けて、昔の乳母車(正方形で底が深いタイプの物)の
持ち手部分にピタッとおでこをつけてうつむいているお婆さんの姿が
突然飛び込んで来たんです。

勿論、辺りは外灯が1つもない漆黒の闇で、
前方だけを車のヘッドライトがかろうじて照らしている状況です。
助手席の左に何かいたとしても、ライトの光は絶対に届きません。
なのに何故、
私には“それ”がお婆さんだと分かったかと言うと・・・
“それ”は髪の毛をお団子状にひっ詰めていて、
髪の毛の色はシルバーでした。
ひっ詰めている毛髪の細かい筋がハッキリと見えたのを覚えています。
かなり昔によく見かけた感じのお婆さん風でした。

時速80キロ近く出して、
対向車も何もいない道をあっという間に通り過ぎたんですが、
私が見た“それ”の正体をどうしても確認したかったので、
すぐに彼に「U−ターンして」と頼みましたが拒否された為、
未だに何だったのか謎のままです。周りには民家もなかったのに・・・