「青木が原 -3」
もっと怖いよ ねーさん の投稿
(原文のまま)


数年前の午前2時頃、

当時、付き合っていた彼氏の運転する車で
河口湖から富士宮方面に向って深夜のドライブをしていました。

その先の朝霧高原が星のキレイに見えるスポットだったので、
そこへ行くつもりでした。

ちょうど樹海の真ん中あたりに差し掛かった時、
助手席の左側の窓から外の樹海を眺めていた私の目に、

路肩に腰掛けて、
昔ながらの正方形の箱型タイプの乳母車の持ち手部分に

ピタッ〜

・・・と、
おでこをつけて、
うつむいているお婆さんの姿が突然飛び込んで来たんです。

もちろん、あたりは外灯が1つもない漆黒の闇

前方の一部分だけをヘッドライトがかろうじて照らしている状況。

助手席のスグ左に何かがいたとしても、
ライトはそこまで絶対に届きません。

なのに、何故か、私には、

“それ”がお婆さんだと分かったかと言うと・・・

“それ”は髪の毛をお団子状にひっ詰めていて、
髪の毛の色はシルバーでした。

ひっ詰めている毛髪の細かい筋が
ハッキリと見えたのを覚えています。

かなり昔によく見かけた感じのお婆さん風でした。


車は時速80キロ近く出していたので、
その場はあっという間に通り過ぎたんですが、

2分ほど走ると、またもや左の路肩に
その乳母車とお婆さんの姿が見えてきたのです。

私、すぐに彼に

「早く、早く、樹海から抜けて!」

・・・と頼みました。

車はスピードを上げ、一気に樹海を抜けました。


あのお婆さん何だったのか、なぜそこにいるのか謎のままです。
周りには民家などもなかったし・・・