「プレゼント旅行」
モンきち@大阪さんの投稿
(原文のまま)


今から、十数年前の旅先でのお話です。

父からのプレゼントで、
母と二人で箱根などを巡る旅行にでかけました。

最終日は、
富士山の良く見えるホテル!
が売りの「ホテル○○○○ふじ」でした。

ホテルに向かう途中から夕方と言うのに
何故か、景色はどんより暗く、またホテル行きのバスも来なくて、
仕方なくタクシーで行く事にしました。

かなり長い時間、タクシーに乗り、
ホテルに到着した時はすでに真っ暗でした。
それと、覇気のないホテルマンのお出迎え・・・

疲れもあって、先に部屋のお風呂に入ろうとした時、
母が急に

「私たち以外にも泊まっているんやね〜」

と言い、室内からドアの方を見ていました。
私が

「えっ?何で?」と聞くと、

「ドアの下の隙間から足が見えたから〜」と言い、

私も不思議に思いませんでした。

それからベッドに入り、
明け方近くに衣擦れの様な音がして、目を覚ましました。

カサカサカサ・・・
カサカサカサ・・・

と何度も何度も、
部屋のドアから
富士山の良く見える窓までを何往復もする誰か・・

横を見ると、母はグッスリ寝ています。

私は嫌な予感がして、寝たふりをしていましたが、
向こう(幽霊)は、
窓際から私の方をジッと見ているのが気配で分かります。
そして、

「お前が寝たふりをしているのは知っている。
 別に何をする訳でもない」

と、
私に念を送ってきました。
ただ・・・どうしても、あちらに行きたい・・・
でも、行けない・・・と。

そのうち気配が無くなり、
母にその話をし、ホテルで朝食をとっていた時に気づきました。

昨日のホテルマンだけでなく、お土産コーナーの人も、
その他従業員みんなの「眼」が覇気がなく、
死んだ様になっていたのを・・・。

後日ですが、母が職場でその話をしたら、
ひとりの人が、

「知ってる、だってうちの兄夫婦もそこに宿泊し、
 寝ている時に、思いっきり足を捕まれ、
 手形がしばらく消えなかった」

・・・って。