「ダイビング」
ゼロ@京都さんの投稿
 (投稿原稿の内容を尊重しつつMoMoがリライトいたしました)


去年の夏、
沖縄でナイトダイビングをする機会があって
知り合いと一緒に行ってた時の事です。

その日は、2日目・・・
ちょうど夜8時に出港し、
9時ごろにダイビングスポットにつきました。

夏の沖縄とは云いながら、
夜の海は日差しがなくヒンヤリと涼しく感じました。

波間には、月の光がさすだけです。

海の中に入ると
深くまで潜れば潜るほど、当り前ですが暗くなります。

ただでも暗い夜の海ですから、
海の中のその暗さはまさに真の闇です。

思わずライトの光を最大まで調整しました。

30メートルほど潜った頃でしょうか・・・

海の底で
グレーのダイビングスーツを着たダイバーらしき人を見つけました

夜のダイビングをするには、
装備不足というか軽装だなと思いつつ近づくと、
私達に気付いたのか、
年配なダイバーが危険を知らせるグーサインを出したのです。

私達は、
そのダイバーがベテランの方で、
その辺りは危ないポイントだと知らせてくれているのだと思い、
その場から離れ、
他のポイントを楽しんだ後、船に戻ることにしました。

いわゆる1ターンが終わり、
上水すると、私たち以外に周りに船がいない事に気付きました。

「あれ? さっきの人の船は??」


そして、2ターン目、
もう一度、同じスポットまで行ってみると、
やはり、先程のグレーのスーツのダイバーが潜っていっています。

近づこうとすると、
やはり、危険サインをだして、
私をそのポイントから外に出そうとするのです。

その様子が、いかにも鬼気迫る様子なので
2ターン目が終わり船に戻った時、船長に聞いてみたんです。

「実は、海底近くで・・・」

すると

「昔から、夜の海・・・特にこの辺りでは、
 水死者が彷徨うようという噂があるんだけど・・・まさか??」

それを聞いた私は
翌日現地の神社まで行ってお参りをしました。