「お通夜」
タイムパーク@千葉さんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)


母方の祖父が亡くなり、
祖父の家(母の実家)で葬儀が行われることになりました。

祖父の家は地方にあり、
都会とは比べ物にならないほど広く、部屋数もかなりあるので、
通夜〜葬式も、わざわざ葬祭場を借りる必要はありません。

この地方では、通夜のしきたりとして、
祭壇の前のお線香を、夜を通して焚き続けなければなりません。

これには、
親戚が交代で行うと決められていて、
私と母は、夜中の1時から3時までの2時間、担当する事になりました。

私と母は、祭壇の前で祖父についての思い出話をしていたのですが、
いつのまにか話のほうに夢中になってしまって、お線香を忘れ・・・・
その時、

「チーン、チーン」

・・・と、祭壇の方から鐘の音が聞こえたんです。

私と母は一瞬のうちに言葉を失い沈黙・・・

「今、鐘が鳴ったよね」

・・・と、お互い目で確認。

恐る恐る祭壇を見てみると、
今にもお線香が消える寸前になっていました。
母は、

「ごめんね。 話に夢中になっちゃって・・・」

と、
祖父に言うように新しいお線香に火を灯しました。
たぶん、祖父が話に夢中になっていた私達に知らせたのでしょうね。

恐い話ではないのですが、
こういう事もあるのだと思いメールしました。