N県のホテルR A
takamaru@大分さんの投稿です。
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)


MoMoさん、はじめまして。

実は、
私も数年前まで添乗員をしていたんですよ。

その時の体験談を紹介します。

N県のH市にあるホテルRに宿泊した時のことです。

そもそも、そのホテル、
客が多いと添乗員や乗務員はいわくつきの部屋に案内されるらしく、
会社内でも、噂になり、ガイドさんや運転手さんも嫌がるほどでした。

ホテルに到着し、部屋に案内されるも、
その部屋はフロントからかなり遠い所で、
通路に隠れている様な部屋でした。

しかし、
部屋の中は、意外にきれいで見晴らしもよく、
小さな庭園?? ・・・みたいなのが窓の外に作ってありました。

ただ、
窓際の椅子に誰か座っているような・・・奇妙な気配がしました。

夜、
仕事も終わり、ゆっくり寝ていると、

「バタン!!」

・・・という物音に目を覚ましたんです。

見ると、
明日、お客様次の日配るマップや資料を入れている袋が
テーブルから落ちています。

「どうして? テーブルの真ん中に置いてあったのに・・・」

私は、仕方なく起き上がると、
書類をテーブルに戻し、また、布団に・・・その時、

「ズーッ・・・ズーッ」

・・・と、
畳に足をすわせながら歩いている音が!!

しかも、
その音は、私の布団の周りをグルグル回っているのです。

あまりの怖さに、
頭から布団をかぶり丸まっていましたが、
いつの間にか眠ってしまったようで、気付いた時には朝でした。

「こんな部屋にはいられない!」

大急ぎで準備をして部屋を出て、
ロビーにいたドライバーさんに昨夜の出来事を話すと、

「添乗さんはまだ良かったよ。
 俺は夜中に金縛りにあって目が覚めて、
 目を開けたら目の前に女がいたよ」