「子供には見える」
goto_1979@さんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)


数ヶ月前に私の姉から聞いた
姉の息子(当時4歳くらい)に関するお話です。

2年程前のこと、
母方の祖母が老衰で亡くなったんです。

葬儀の後、暫くしてから
母の実家で祖母の形見分けが行われることになり、
私の家族からは母だけが形見分けに出席しました。

姉も本当は行きたかったらしいのですが、
姉は既に結婚し家を出ており、
小さな子供もいたので行くのを諦めたそうです。

そして、形見分け当日、不思議なことが起こったのです。

その日、
姉は自分の子供と一緒に自宅に居たそうですが、
ちょうど、形見分けをしているだろう時間に、
子供が姉に不思議なことを言いました。

「ねぇ、向こうの部屋にお婆ちゃんがいるよ。」

姉は、
それが自分の母ではない事は、すぐに判りました。
なぜなら、
甥っ子は私の母のことを「ばあば」と呼び
「お婆ちゃん」とは呼ばないからです。

姉は子供と一緒にその部屋に見に行きましたが、
姉が見る限りでは、部屋には自分達以外誰もいません。
しかし、
子供の目には見えるらしく

「そこにお婆ちゃんが座ってるよ」

・・・と言うのです。

実は、
甥っ子は亡くなった祖母とは面識がありません。
だから、

「○○のお婆ちゃん」ではなく、
単に「お婆ちゃん」と言ったのだと思います。

もし、
別の日の出来事なら、
「お婆ちゃん」の正体はわからなかったかも知れませんが、
形見分けの日に来たということは恐らく母方の祖母なのでしょう。

祖母は姉に何か渡したいものでもあったのだろうと思います。



そして、
祖母の一周忌の前日のこと、今度は祖父が亡くなりました。

一周忌は予定通り行われ、
数日後に葬儀を行いと慌ただしかったことを憶えています。

通夜の後、
葬儀場で皆で食事をしている時のことです。

祭壇は建物の一階にあり、私達は二階の座敷で食事をしていました。

従姉の子供達は退屈だったのか、
食事を早々に済ませると回りで遊んでいました。
すると、
一人の女の子(3〜4歳くらい)がこんなことを言い始めました。

女の子A 「さっきお爺ちゃんが階段を上ってきたよ」

Aの姉  「変なこと言わないの、
       (亡くなった)お爺ちゃんは下で寝てるでしょ!」

女の子A 「でも、さっきお爺ちゃんいたんだもん・・・」

それを聞いた瞬間

「えっ?」

・・・と思い隣に座っていた妹と思わず顔を見合わせてしまいました。

私「俺には見えないけどお前は見えるか?」

妹「見えないよ。でも、あの子には見えてるんだね・・・」

子供って大人に比べると目に見えないものが見え易いのでしょうか?