「子供の声」
くーさんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)


霊感持ちの友人の話です。

友人が急性胃腸炎になって、
救急車で地元(埼玉県入間)の総合病院に運ばれました。
当然、緊急入院ということで、個室に入ったそうです。

その日の深夜、
友人は、子供の声に目を覚ましたんです。

「な、何? こんな時間に?」

よく聞くと、その声は、部屋の床のほうから聞こえてきます。

「下の部屋は小さな男の子が入院してるんだな。
 でも、小さな子供だったら、完全に寝てる時間なのに・・・?」

結局、その晩は一晩中、
男の子は静かにならず、友人はほとんど眠れなかったそうです。

それから毎晩のように
その小さな男の子が笑ったり、泣き叫んだり、走り回ったり・・・。

子供の事だから仕方ないとは思いつつも、
こうも毎晩続くと、さすがに身体がもたないので、
看護師さんに

「あのぉ〜、下の階に入院してる男の子、毎晩、騒がしくて・・・
 子供だから仕方ないとは思うんですけど、
 それとなく・・・それとなくでいいですから、注意して下さいますか。」

すると、
看護師さんは、キョトンとした表情で、

「下の階に小さなお子さんは入院してないわよ。 
 この病院、小児科ないし・・・」

「えっ、でも?」

聞いてみると、
小児科どころか産婦人科もなく、
子供が深夜に院内にいる事はありえなかったんです。
看護師さんは 

「やだ、もー。 私を怖がらそうとしてるんでしょ!」

・・・って感じだったそうです。(笑)


しかし、その晩も、

「一体何なんだ、この声は?」

やはり、
下の階から男の子の声が聞こえてくるんです。

「いや、ちょっと待てよ・・・」

そうなんです。
今まで、ずっと下の階から聞こえてくると思い込んでいたのですが、
よく聞いてみると、その声はベッドの下から・・・

友人は電気を点けると、
ベッドの下を覗き込んだんです。
すると、

ベッドの真下にポツンと人形が・・・古びて汚れた人形が・・・


友人は何とも言えぬ恐怖とともに

「これだ!!」

・・・と、直感。

翌朝、
友人は大慌てで病院を出てきたそうです。