「従兄」
maronさんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)


叔父(母の弟)が亡くなり、先週49日法要が済みました。

叔父の49日の法要と同時に、
叔父が見ていてくれていた仏壇が、
母のもう一人の弟の元に引き取られました。

そして、
今月の21日に入仏式を終え、同日に帰宅した母の話です。

2時頃に眠りについた母、
なんだか深い眠りに入れず、
4時頃目が覚めると同時にかなしばりに・・・
・・・と、
同時に母を呼ぶ声。

母が声のする方を見ると、
20年近く前に亡くなった母の姉の息子(私からは従兄)でした。

母と従兄とは、すごく仲が良く、
私の姉に対しては兄貴のような存在で、
親戚の中で唯一慕い慕われの仲でした。

その従兄が泣きながら、

「叔母さん、僕、お腹が空いて仕方がないんだ。」

母が、「どうして?」と聞くと

「今までは、
 爺ちゃんにと一緒にご飯を食べてたんだけど、
 新しい仏さんが入ってきたら食べられなくなって・・・。」

「なぜ、ウチで上げてるご飯を食べないの?
 写真も飾って、ご飯もお水もあげてるでしょう」

「母さん(母の姉)が苦しめた家族の供えてくれたご飯なんて
 勿体なくて食べられない。」

実は、
従兄は自殺してるんです。
それも、
不自然な格好で・・・

流れを話すと長くなりますので省略させて頂きますが、
従兄は辛さを誰にも相談出来ず、
行く場所を失い自ら死の道を選んだようです。

従兄の母親(私からは伯母)は、キツイ性格に人で、
私の母や他の兄弟(叔父達)もかなり辛い目にあわされていました。

なので
従兄が自殺して、1人暮らしになった叔母の面倒を看る兄妹は無く、
仕方なく、母と私が毎週末に出向き世話をしてきたんです。

従兄は、一生懸命に母に詫び、
ご飯を食べさせて欲しいと言ったそうです。
自殺を選んだ人間の定めなのでしょうか?

朝目覚めた私に、母が泣きながら話してくれ、
私も涙が止まりませんでした。
そして、
従兄の為にご飯を炊き、お水とお茶、お線香を上げ、
子供と共に従兄に向けて手を合わせました。

数分後、娘(3歳)が

「叔父ちゃん、ご飯食べてるよ!」・・・って

そうだと良いのですが。