「キャンプ場にて」
秋田県N市 キャンプ場
Nagai さんの投稿です

これは秋田県N市のキャンプ場で体験した出来事です。

その日
私たち家族は一家でキャンプに出かけました。
その日は
気温も高く、天気は快晴。絶好のキャンプ日和でした。

私の家族は父母、僕と兄の四人家族です。
父は釣り好きなのでずっと釣りを楽しんでいました。
母はバーベキューの用意をし、私と兄は海で泳いでいました。

日も暮れ始め、
バーベキューが始まり、食後は花火をして盛り上がりました。
テントは小さいのが2つあり、
1つに父と母、もう1つには私と兄というふうに分けて寝ました。

その夜は、
日中とは、うって変わって気温も下がり、
始め夏の夜にしてはすごく寒い夜になりました。

私は遊び疲れているはずなのになかなか床につくことができません。
なぜか
背中に寒気が走り、テント内は異様な雰囲気に包まれてました。
やっと寝付けたかと思うとまたすぐ起きてしまう、
・・・ということが、何度も何度もつづきました。

そしてまた、
ふと目がさめるとテント越しになにかの気配を感じました。
その時、私は直感でこう思いました。

「人じゃない」

何か強烈な圧迫感が体中を締め付けました。
身体も自由に動きません。
隣にいる兄にこのことを伝えようとしても言葉も出てこないのです。

そして
その気配はテントの入り口のところまで来ていました。
それと同時に
私を締め付けていた圧迫感がさらに強烈なものとなって
私を締め付けました。
いつのまにか微動たりともできない状態になっていました。

するとその時、
強い風が吹いたかと思うとテントの入り口が開き
外の光景が私の目に飛び込んできました。

血だらけで、ボロボロになったワンピースを着て、
長い髪がぐしゃぐしゃに絡まりあった女がこちらを睨んでいるのです。


その女はテントの中に入ってきました。
それとともに血生臭い臭いが鼻をつきました。
女の形相は怒りと憎しみに満ちた鬼のような顔になっていました。

その女の手には鎌が鋭く光っていました。
女は私に向かって鎌を振り下ろしてきました。
私は何も抵抗できずただ目をつぶっていました。
ズシャッ・・・。
何かが裂ける様な音がしたかと思うと、私は気を失っていました。

「何やってんだよ!早く起きろ!朝飯の用意できたぞ!!」
兄の声が頭に響きました。私はゆっくり身体を起こしました。

・・・・・何だったんだろう・・・・・あれは・・・・・・・・・・・?