「白昼の再会」
achaさんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)


6年程前、
僕はフリーでデザインの仕事をしていました。
中学時代の友人Aの家が経営する印刷会社が
協力もしてくれ順調なものでした。

そんなある日、
このAが不慮の事故で亡くなってしまったんです。
ありがたいことに、Aが亡くなった後も、
Aの家の印刷会社は引き続き、僕の仕事に協力して下さいました。

Aが亡くなってから、
1年ほど過ぎたある日のことです。

印刷会社の駐車場に車を停め、中に入ろうとした時
事務所の中から一人の男性が出てきました。
見覚えのあるその男性は
僕とも、亡くなった友人とも顔見知りの中学時代の同級生Bでした。
10年以上も会っていませんでしたが一目見てBだと分かりました。

亡くなったAとは特に仲の良かった人物なので
線香をあげにでも来たのだろうと思い、声をかけたんです。
すると、
少し鈍い反応で僕を振り返り

「久しぶり」
「線香あげに来たの?」
「うん」

・・・という
他愛無い会話を交わし

「それじゃ、また」

・・・と別れ、
僕は事務所に入っていきました。
印刷会社の社員の中には亡くなったAを子供の頃から知っていて、
その交友関係まで把握している方がいるので、何気なく

「さっき、そこAと仲の良かったBと会いましたよ。
 線香あげさせてもらいに来たんですってね。」

・・・と言うと、
その社員の方は

「achaくん・・何を言ってるの・・?
 B君はA君よりももっと前に亡くなってるのよ・・・」

時間帯は昼時、
顔も見間違えず間違いなく挨拶を交わし、会話もしたB。
普通の人となんら変わらなく見えていました。
でも、
Bは・・・・。