「キャンプ場」
氷雨さんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)


去年の夏に行ったキャンプ場で体験(?)した話です。
その年は、
「久々に中学の仲間で旅行に行かないか?」
・・・と誘われ
8人で関東のK県にある○○川キャンプ場へ行く事になりました。

キャンプと言っても実際には
渓流の近くにコテージやバンガローが建ち並んでいて、
テントを張っての本格的なものではないのですが、
それでもアウトドア気分をかなり満喫していました。

2日目に
「少し上流から流れてみようぜ!」
・・・と
友人に誘われて
僕を含めた男3人と女2人で上流に登っていきました。
キャンプ場から少し離れているだけあって、
そこは人もおらず、僕達は貸しきり気分で川に入り、

「おぉッ! 流れ、速い〜!」

・・・と
はしゃいでいたのですが
ふと川原の近くにいた友人の方を見ると
70歳代位の老人に何かを話し掛けられているんです。

「何の話をしているんだろ??」

老人は一言二言、友人と言葉を交わすと
下流の方に向かって歩いて行きました。。

「何の話してたの〜?」
「4〜5歳位の浮き輪を持った子供を見かけなかったか?・・・って。 
 迷子かな〜? 事故じゃなければ良いんだけど・・・』
「それらしい子、いなかったよなぁ〜」
「あぁ、この辺りは俺たちだけだったしな」

その後、
バンガローに戻った僕達は、
管理センター(?)に夕飯のための薪を貰いに行ったんです。
その際、

「おじいさんが4〜5歳位の浮き輪を持った子を探してましたけど、
 子供見つかりましたか?」
・・・と尋ねたんです。
すると、
管理センター(?)の人は明らかに驚いたような顔になって

「で、君、何て答えたんですか!?」
「いや、その、知らないって・・・・」
「そ、そう、ならいいです。
 次にそのおじいさんに会っても
 絶対に『見たよ』とは言わないようにして下さいね。」

結局、
その後は何も起こらなかったのですが、
何ともスッキリしませんでした。

帰ってから、
別の友人に聞いたのですが、
このキャンプ場はダムの下流にあって
放流の際にキャンプ客が犠牲になるという事故があったそうです。
また、
有名な某心霊本には
そのキャンプ場周辺を通るバスでは
浮き輪を持った男の子が1人で乗っていると書かれていてました。