「幽霊アパート」
写夢猫さんの投稿
 (投稿原稿の内容を尊重しつつMoMoがリライトいたしました)


友人の体験談です。
もう15年も前になるでしょうか。
 
彼女は、
岡山から18歳の時に単身で神奈川に引っ越してきて、
アパートで1人暮らしを始めました。

神奈川に引っ越してきて数日が経ったある晩のこと、
彼女が寝ようと布団に潜り込んだ瞬間、金縛りにあったんです。

「あ〜、又か・・・」

・・・と金縛りが解けるのを待つことにしたそうです。

何とのん気な・・・と皆さんは思われるでしょうね。
実は彼女
霊感が強いというのか、感じ易いというのか
岡山に住んでいた時から、金縛りをはじめとして、
色々な霊体験を経験していたというのです。 
 
彼女が金縛りが解けるのを待っていると

「ガチャガチャ」

・・・と
玄関を開ける音がして、人が入って来る気配がします。

私だったら完全にパニくっちゃうところですが、
結構慣れっこの彼女は、その気配が何者かを確めようと
目線を気配のする方に・・・
(身体は動かなくても、目は動いたそうです)

目線の先・・・そう足元にソレは立っていたのです。

女性が2人、
「ジッ」・・・と彼女を見つめています。

「あれ? 誰か寝てる・・・」
「私達も寝たいんだけどね・・・・」

・・・とささやき合いながら
2人の女霊は彼女を見下ろしたまま、
彼女の布団の周りをゆっくりと歩き始めたそうです。

次の瞬間
『ジリリリリリン!!!」
・・・と目覚まし時計が鳴り金縛りが解けたそうです。

そう、
朝になっていたんです。
彼女の感覚ではほんの数分の出来事だったのに・・・。 

 
また、ある時、
彼氏が仕事から帰ってくると
彼女の部屋の前で待っていたそうです。

「どうしたの? 合鍵持ってるんだから、中で待ってればいいのに?!」
「中で待ってろって、お前、良くこんな所に住めるよな!」
「どうして??」

彼の話を聞くと、
合鍵で部屋に入り彼女の帰りを待っていると、
突き刺すような凄い視線を感じたそうです。
彼は部屋を見渡してみましたが、
もちろん彼以外の誰も部屋にはいません。

彼は重苦しい空気の入れ替えをしょうと立ち上がり
カーテンを開けると、

窓全体に巨大な女の顔がふたつ、
無表情で部屋の中を覗きこんでいたそうです。