「然別湖」(しかりべつこ)
wadasamaさんの投稿
 (投稿原稿の内容を尊重しつつMoMoがリライトいたしました)


僕は北海道の東部(帯広の近く)に住んでいて、
後輩には鹿追町に住んでいる男がいるんです。

鹿追町と言われても、
北海道以外の方には全然判らないと思いますが、
大雪山国立公園の然別湖(しかりべつこ)がある所・・と言うと
旅行好きの方には何となく場所が判ると思います。

この然別湖なんですが、
地元では、ちょっとした心霊スポットとして知られているようなんです。

鹿追町の後輩から聞いた話です。

彼の話では、
鹿追町の町民には、
年末になると次の年のカレンダーが配られるそうなんです。
然別湖の写真の下に12カ月分のカレンダーが印刷されたタイプで、
毎年のように、そのカレンダーには何か得体の知れないものが
写っているというんです。
彼は、毎年、何か写っているか確かめるために、
大きなカレンダーの写真を隅から隅まで見るんだとか・・・・。

また、
彼は、湖面を走るジジイに追い掛けられた事があるんだそうで?!

ある夏の深夜、
彼女と然別湖へドライブに行った帰り、
彼女が湖面に何かボーッと光っているのを発見。

「アレ何??」

・・とか、
2人で話をしながら見ていると、
その光はゆっくりと車の方に近づいてきたそうです。
気のせいかと思い、
車を止め、確認してみると
ジジイが湖面を走って追い掛けてきているのが解ったとか?!

「追い付かれたら、ヤバイ!」

・・・と、
彼は必死にアクセルを踏み、なんとかジジイを振り切ったそうです。

ホッとして、
スピードを落とし通常の走行に戻った頃、
前方にガードレールにクラッシュしている車を見つけたんです。
その脇に若い男が立っていたので、
彼は事故車の近くに車を止め、その男に声を掛けたんです。

「大丈夫か? 救急車呼ぶか?」

「あ・・あぁ、ケガは無いよ。
 それより、変なジジイに追い掛けられて・・・それで事故ったんだけど
 君らは見なかったか?? 変なジジイ・・・」


ちなみに、
僕も夜中、然別湖へ行く途中で、
白い着物(死に装束?)を着た、髪の長い女を見た事があります。
道路脇の林の中を空中に浮かんで移動していたんです。