「ラブホテルにて」
埼玉のCJさんの投稿
(投稿原稿の内容を尊重しつつMoMoがリライトいたしました)


川越市内の国道(16号か254号)沿いにある
Rというラブホテルの最上階の角部屋に泊まった時の出来事です。

部屋に入るとすぐに
隣室のバスタブにお湯を張る音・・・水(お湯)の流れる音とともに
男女の話し声が壁越しにハッキリと聞こえてきました。

「このホテル・・・壁薄いなぁ〜」

僕は思わずそう言うと、
彼女に「こちらも気を付けような・・」と話しかけはしたものの
全く気にも止めませんでした。

何度か愛し合った後の深夜1時過ぎ・・・
ウトウトしていると、突然、身体が金縛りにあったんです。
疲れからくるものかな・・・と割と冷静に考えていのですが、
どうやら様子が変なんです。

胸のあたりに誰かの手が乗っている感触がするんです。
そして、
その手はゆっくりと・・・ゆっくりと・・・這い上がり首まで達すると

ジワァ〜・・・・・ジワァ〜・・・・

といった感じで僕の首を締めてきたんです。
まさに、真綿で首を絞めるような・・・・って感じです。

「うぅ・・・・苦しい・・・・」

しかし、
金縛りの中では逃げる事も抵抗する事も出来ません。

「あぁ〜・・・・もう・・・」

僕の意識が遠のきかけたその時、
ふぅ〜っ・・・と金縛りは解け、
首を締めていた手も消えてしまったんです。

「た・・・助かったのか??」

こんな部屋には泊まれない!
そう思った僕は起き上がり、彼女を起こそうとしたんですが、
彼女の寝顔を見ていると、起こして怖がらせるのも悪いと思い、
そのまま一睡もせずに朝を迎えたんです。

翌朝、
部屋を出るときに
水の音と話し声が聞こえてきた隣室に目をやったのですが、
そこには部屋など無く、ただ、壁があるだけでした。

ホテルを出て、しばらく車を走らせた後
僕が昨夜の出来事を彼女に話すと
彼女も僕に気を使って言わなかっただけで、
風呂場とドア付近に男女二人の霊を見たということでした。

あの部屋で、過去に一体何があったのでしょうか・・・・・・?!