「記念写真」
つあいすさんの投稿
 (投稿原稿の内容を尊重しつつMoMoがリライトいたしました)


MOMOさんYUKIさん初めまして、
自分は北海道で観光写真の会社に勤めています。

ある年のお盆に
某ツアーの記念写真を美幌峠で撮った時の話です。

美幌峠は
眼下に屈斜路湖と硫黄山、
晴れた日には知床連峰や大雪の峰々を展望することが出来る
北海道の中でも有名な観光スポットのひとつです。


その日、
テスト焼きを見たプリントマンが

「つあいす君・・撮る時、お客さんの後ろに誰か居た?」・・と聞くので

「いいや・・・誰が居たって記憶は無いよ」・・・と答えました。

・・・というより、
お客さんの後ろに誰かがいれば、必ず場所を移動してもらっています。

「いやぁ〜 写ってるんだよ〜・・・顔が・・・」

「ええっ!」

慌てて写真を見ると
2列目右端に並んだ女性の顔の横に
帽子を被った少年らしき横顔が写っています。
しかも、
その顔の大きさは女性の半分程しか無いんです。

撮影台の少し後ろは崖になっていることから
顔が女性の半分程の大きさ写るためには、
少年は崖の向こう・・・つまり、宙に浮いていないとおかしいのです。
しかも
15人程度の小さいツアーなので並んだ感じはスカスカですから
人と人の間、後側ろも良く見えているのに、
少年の身体はお客さんの間に確認出来ません。

実は、
この様な写真が撮られることは意外にあるんです。
皆さんもご存知のように
カメラマンは必ず二回シャッターを切りますので、
そういう時には、もう1枚を焼いて、
怪しい物が写ってなければ、そちらを納品します。
たとえ、お客さん達の表情が良くなかったとしても・・・
逆に言うと、
記念写真なのにみんなの表情が良くない物があれば、
もう一枚に何かが映っていた・・・・・のかも知れませんよ。

PS.
皆さんもご存知だと思いますが、
屈斜路湖は沢山の人が命を落としています。
事故であったり自殺であったりとその原因は様々ですが、
不思議と男性ばかりが亡くなっているそうです。