「支笏湖」
葉月さんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)

こんにちわ。
北海道でガイドをしている葉月といいます。
何年か前
私の同僚が体験した話です。

その日の彼女の仕事は
空港までお客様を出迎えに行き、
その日の宿泊先となるホテルまでお送りするといったものでした。

雪の為、飛行機の到着が大幅に遅れ、
お客様を乗せたバスが支笏湖線に入る頃には9時を回っていました。
支笏湖は大変美しい湖ですが、
テレビや雑誌等ではよく心霊スポットとしても紹介される湖です。

お客様達は皆
長旅の疲れにバスの揺れも手伝ってグッスリ寝ておられます。
彼女はステップ(バスの入口の階段)に立って
ボォー・・・っと、外の景色を眺めていました。

すると
路肩に立つ白い服を着た女性が目に飛び込んできたんです。

「こんな時間・・・雪も降ってるのに・・・何してるのかしら?」

よく見ると
その女性の近くには車も見当たりません。
支笏湖って
住宅街からは離れているので車がないとチョット無理なんです。
こんな夜遅く、それも雪が降ってるなら尚更です。

「まっ、まさか・・・自殺・・・??」

大変だわ・・・ドライバーに言って、バスを止めてもらわなきゃ

そう思った瞬間、
彼女は「ある事」に気付いたんです。

彼女の乗ったバスは走り続けているのに
女性の姿はずっと同じ位置に変わらず見え続けていたんです。

バスと同じ速度で女性の姿が移動していたんです。
その後も
女性の姿はずっとバスの横に見え続けていたのですが、
支笏湖を過ぎたと同時に消えてしまったそうです。。