「いつも側に・・・」
みち さんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)

これは
母方の祖父の初七日が過ぎた頃の話です。

学校から帰宅後、一人、居間で宿題をせっせと片付けていると、
隣の台所への引き戸の片方がカタカタッと揺れ始めました。
「地震かな?」と周囲を見渡すと何も揺れていない。
「?」と揺れている引き戸に視線を替えると、揺れは更に大きくなり、
弓なりにガッシャンガッシャンと音を立てて折れるんじゃないか?
と思うほどシナリ始めました。
・・・で
も不思議と怖くありませんでした。
私は、その引き戸に向かって

「じいちゃんだろ?そこに、いるんでしょ」

と話かけました。

すると、揺れが止まり始めたのです。
その時
「気付いてくれてアリガトウ」

と感涙している祖父を感じとることが出来ました。
私は祖父の温かい心にふれて泣いてしまいました。

その後、
祖父は生前
寝室として使用していた台所の奥の部屋に戻って行きました。
ちゃんと扉を開閉する音がしましたから。
生前とても優しい祖父でしたから
亡くなったことで悲しむ私に
「いつも側にいるから寂しくないよ泣かないで」
と教えてくれたのだと思っています。