「光る石」
ramboさんの投稿
 (投稿原稿の内容を尊重しつつMoMoがリライトいたしました)

小学生の夏、林間学校で日光に行った時の出来事です。
確か2日目だったと記憶しています。
そのホテルは山の麓にあって、一見学校のような3階建ての建物でした。
1階は先生方の部屋、2、3階が生徒達の部屋でした。
他の学校も一緒だったので全館満室・・・というような状態でした。

皆さんにも覚えがあると思うのですが、
夜中に先生の目を盗んで、部屋の友人達とホテルを脱出して
近くの小川に遊びに行ったのです。

「おもしれ〜 石が光ってるぜ〜」
「お〜 珍しいなぁ〜 持って帰るべ〜」

しかし、
僕は何か嫌な感じがして友人達を止めたんです。
友人達は僕に少し霊感らしきものがあるのを知っていたので、
気味悪がって、皆、石を捨てたのですが
友人の1人がポケットに入れてホテルに持って帰ってしまったのです。

部屋に帰り眠りについて・・・
何時頃だったのか
夏だというのに異常な寒さに襲われ目を覚ましましたんです。
友人達に声をかけようと起き上がろうとしましたが体が動きません。
声も出ません。 完全に金縛り状態になっていたんです。
嫌な雰囲気と悪寒の中、目だけが動くのです。

ようやく暗闇に目が慣れてきた時、
ポタンポタンと何かが天井からタレテいるような音が聞こえ、
隣で寝ている布団の上で光っているものがあることに気が付いたんです。
しばらくすると、スッと金縛りが解け
勢いよく布団を跳ね除けると、友人達も一斉に飛び起きました。
その途端
ガタガタと蛍光灯が音を立てて揺れ、
壁がコンコンと叩かれ、窓のサッシがカタカタゆれ…
慌てて僕が蛍光灯のスイッチを入れると…
まるで地震がきたみたいに部屋全体が揺れているのです。
そして、
天井からは赤い血のようなものがしたたり落ち、
落ちた血が畳の上に人型を描いているのです。

僕達は廊下に飛び出し、
一階の先生のところに逃げ込みました。
そして先生3人と共に部屋へ戻ると…
部屋は真っ赤にそまり中心で何かが光り、蛍光灯は揺れ…
まるで映画のポルターガイストそのものだったんです。

ホテルの方を呼ぶとあまりの光景に戸惑っていましたが
直ぐにお札みたいなものを持って来るとドアを閉め
まるで封印するように貼り付けました。
すると音は消え、部屋の中も静かになっています。

ホテルの方は静かになった部屋のドアを静かに開けました。
静けさを取り戻した部屋の真ん中には綺麗な石がありました。
ホテルの方はその石にお札を貼ると大事そうに持ち上げ
石を小川に戻しに行きました。

あの光る石の正体は一体・・・・??