「死産」
ジェミーさんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)

四年前、
死産をした時のことです。
私は
出産直後に大量出血のためショック状態となり、
意識不明の危篤状態に陥りました。
家族は医師から

「生命の保障が出来ない、
 助かった場合でも植物状態となる可能性もある・・・」

・・・と、
宣告を受けてけていたそうです。


大量の輸血と点滴を受けている私。
何度も激しいケイレンを起こして、針が抜け血が壁に飛び散る。
医師の罵声に近い指示のもとで処置に走りまわるナース達。
私の姿は、
血液のほとんどを失くしたせいで顔や手足も真っ白。
ガタガタと身体が大きく震えてベッドから落ちそうになる度
数人のナースが布団や電気毛布で私を包み、
足元にいくつかの湯たんぽを入れる。

「あぁ、私もこのまま赤ちゃんのところに行くんだなぁ〜」

さながら戦場のような凄まじく緊迫した病室内で、
おびただしい数の管につながれ血の気を失っている
自分の姿を見ながらそう思いました。

そう、
私はこの時の様子を病室の天井の隅から眺めていたんです。

約八時間後、
あまりの暑さに目をあけると、
そこには心配そうに私の顔を覗き込む家族の姿がありました。
私が何の後遺症もなく助かったのは奇跡だと言われましたが、
きっと死産となった次女が守ってくれたおかげだと信じています。

この話には後日談があります。
私が危篤状態にあった時、
弟は何の連絡も受けていなかったにもかかわらず、
嫌な胸騒ぎに寝付けずにいたそうです。
やっとウトウトしてくると夢枕に私が現れ、
何か言いたげな寂しそうな表情をみせてフッと消えたそうです。
すぐ実家に電話をかけて私の状態を知ることとなったのです。

「虫の知らせ」が確かにあるということをはっきり認識しました....。