「気味の悪い部屋」
ジェミーさんの投稿
 (文章の一部について、MoMoが加筆修正いたしました)


7年位前に家族三人で淡路島へ海水浴に行った時の話です。
日帰りのつもりで出かけたんですけど、
遊び疲れたので一泊して帰ろう・・・ということになりましたが、
夏休みでどこも予約でいっぱいでした。 
でも、
ホテル○○園の旧館の一室がやっと取れたんです。
ちょうど新館とのあいだにあたる部屋。

仲居さんに案内されて部屋に入ったときから、
なんとも言えない空気を感じてしまいました。
お風呂とトイレのドアの建てつけが悪いようで、
仲居さんも開けにくそうにしていました。

「一応、使かえますけど、もし使いにくければ、
 外の大浴場や廊下のトイレを使って下さい」

・・・と
いうようなことを言われました。
中を覗いた見ると、
明らかに長い間使用されていなかったとわかるものでした。

結局、
私と二歳の娘は、室内のお風呂とトイレは怖すぎて、
一度も使用しなかった位です。

部屋は海に面していて明るいはずなのに、
お昼間から暗く感じて電気を早くからつけてました。
部屋の中も、
なんとなく私達家族以外の誰かがいるような気配があって
落ち着いて寛ぐ気分にもなれず....。
娘もしきりに部屋を出たがってました。

夜になってもイヤな空気は消えずに残っていましたが、
主人と娘は早々に寝息をたてはじめました。
私はまんじりともできず、どれくらいたった頃でしょうか・・・

部屋のあちこちから

「パキッ、バキッ」

・・・と、
ラップ音が聞こえだして、
同時に、
あのお風呂場のドアのあたりから、
誰かがじっとこちらを見ている気配を感じましたが、
振り向くとその誰かを見てしまう!! と思い、
止まらないラップ音と何かの気配に怯えながら、
一睡もできないまま朝を迎えました。