「鍾乳洞」
山口県 
鍾乳洞観光の後で・・・

皆さん、
鍾乳洞って入ったことありますか?

幻想的な鍾乳石、石筍の森、
限りなく透き通った地底湖・・・・
自然が何億年もかけて作った神秘の景色が続きます。
まるで別世界にでも迷い込んだような感じがします。
(まっ、地下だから別世界といえば別世界なんだけど・・・)

この鍾乳洞、
一年を通して洞内気温が15〜16℃で一定していることから、
初夏から夏にかけて観光客で賑わいます。
理屈で言うと
冬は暖かで快適なんだろうけど、
何故か、冬に鍾乳洞に行ったという記憶がないんですよねぇ〜

で、
一昨年の初夏、
神戸の某会社の社員旅行に添乗した時の話です。
行先は山口県。
ここには有名な鍾乳洞があるんです。
もちろん、今回の旅行のメインはこの鍾乳洞。
まぁ〜、
私は寒いのヤダし、歩くのも面倒くさいので、
バスでお客様方が自然の神秘を堪能されるのを待ってたんですけど。
(はい、スチャラカ添乗員です。)

鍾乳洞見学の後はホテルにチェックイン。
その時に、
初めの異変が起こったんです。
ホテルに入るなり、お客様の1人が、

「落武者が立っている!」
「えっ・・・どこ?」
「あそこ・・ロビーの隅・・・・あ、あれ・・・消えてる」
「もう・・・気のせいじゃないですかぁ〜」
「そうかな〜」

・・・と、
その時は笑って済ませたのですが
その後も
何人かのお客様が落武者を目撃したと言い出したのです。
廊下、トイレ、浴場・・・・
いずれの場合も
何かを訴えかけるような面持ちで立ち尽くしていて、
こちらがソレに気づくと、スゥーと消えていくというのです。

そして、
ついには宴会の真っ最中に
「宴会場の隅に落武者がいる」
・・・と、
数人のお客様が騒ぎ初めたんです。
でも、
私をはじめ、ほとんどのお客様には何も見えません。

しばらくすると
落武者がいなくなったらしく、
その数人のお客様も少し落ち着かれたのですが、
とりあえず、
幹事の方が中心となって
それに、
このホテルに「出る」なんて話、噂でも聞いたことないんです。

とりあえず、
幹事の方が中心となって、
その数人のお客様を連れ出して落ち着いて頂いたのですが、
騒ぎを聞きつけて
やって来たマネージャーに事情を話したところ、

「鍾乳洞でで、水に関ったお客様がおられませんでしたか?」・・・と。

鍾乳洞内で水の中(川の中)に入ったり、
ハンカチ等を洞内の水で濡らして顔などを拭かなかったか・・・・と。

つまり、
落武者の霊はホテルに憑いているのではなく、
誰かが連れて来たのではと言うのです。
過去には、別のホテルで
落武者に追いかけられた体験談もあるのだとか・・・。

壇ノ浦は平家終端の地でもあり、
この辺りには様々な平家の落武者伝説も伝わっているのですが、
今回、見学した鍾乳洞の中にも
数多くの平家の落武者が逃込んだと伝えられているんだそうです。

たぶん、
お客様方が見たという落武者も・・・・