「三の丸怨霊」
佐賀城

佐賀鍋島藩というと
誰が何といっても「化猫騒動」ですよね。

「化猫騒動」・・・ご存知ですか??
TVや映画の時代劇ではよく取上げられる題材なんですけど・・・
中高生の皆さんは知らないかなぁ〜。

江戸時代中頃
佐賀藩の前藩主の竜造寺家の世継の又一郎は盲目であった為、
鍋島光茂が藩主となったが、光茂は人望ある又一郎が邪魔に思い、
又一郎を騙まし討ちにします。
又一郎の妹は兄の無念の死を知り自害し、
飼い猫のタマにその血をすすらせ兄の復讐を託します。
(自害したのは母という話もあります)
魔性を宿し化け猫となったタマは、光茂の側室お豊の方に乗り移り、
騙まし討ちに加担した者を次々と殺していきますが、
最後は力尽き、光茂に斬り殺されてしまいます。
・・が、
この話が公儀に伝わったため、光茂は失脚します。

・・・という話なんですが・・・。
その「化猫騒動」から時を経ること数十年・・・

藩主(鍋島家)が、参勤交代で江戸にいる間に
若侍たちと奥の腰本たち十数人が酒池肉林のご乱交パーティーを
毎晩のように繰り返していたそうです。

翌年、
国許に戻った藩主は、この話を聞いて激怒!!
乱交パーティーに参加していた若侍たちと腰本たちを集め
三の丸で全員素っ裸にして叩き切ったのです。

それからというもの
藩主が参勤交代で江戸に行っている間
三の丸では、毎夜、乱交パーティーの声が聞こえるようになったのです。
「アッ・・・アァ〜ン・・・もっとぉ〜」・・・ってな感じかな・・・たぶん?!
ただ、
面白いことに
藩主が国許に戻っている間は、
三の丸の声はピタッと止んでいたと伝えられています。

霊となっても、やっぱり藩主は怖いのかしら・・・??

ちなみに
この場所は現在、県立博物館となっていて
現在でも、

「アッ・・・アァ〜ン・・・」

・・・という声が、深夜の廊下に響き渡ることがあるそうです