「半身浴」
大分県 別府温泉郷 (別府八湯)
K温泉 某

別府と聞くと
皆さんは何を想像されますか?
そう・・・
「地獄巡り」ですよね。
別府に行ったことがない人でも
「血の池地獄」、「坊主地獄」・・・・
なんかの名前は聞いたことあるんじゃないかな?!

この地獄・・・
その正体は熱湯を噴き上げる源泉で、
大正9年(1920年)、
皇太子時代の昭和天皇が当地を訪れた折に
血の池地獄、海地獄などの見学を希望されたため、
急きょ「地獄巡り」の巡回道が造られたのが始まりなんですよ。

現在では、
地獄組合に所属する
「血ノ池」、「龍巻」、「海」、「山」、「鬼山」、「鬼石坊主」、「かまど」、
「白池」、「金竜」・・・の計9カ所を巡るのが一般的。
 (地獄組合っていうのがスゴイでしょ・・・・)

実は、
MoMoは「地獄巡り」ってタダだと思ってたんです。
だって、人間が造った物じゃないし・・・・
「9地獄共通券2000円」
・・・の文字を見た時は唖然としてしまいました。
まっ、
確かに色々と演出を凝らしてはいるんですけど・・・・
(この感覚が古くて、何とも見てて恥ずかしいんですねぇ・・・)

ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、
今回紹介する話は、
地元のガイドさんから聞いた恐怖体験です。

別府八湯のうちで・・・・
新旧数多くの温泉旅館が建ち並ぶK温泉の某旅館

その日は台数口の仕事だったので、
ガイドの彼女は仲間のガイド達と飲んでいたのですが、
日中の疲れもあってかアルコールの回りが速く、

「何か酔っ払っちゃった・・・私・・・もう一度お風呂入って先に寝る」

・・・と言って席を立ったんです。

「そうだ・・・どうせだから露天風呂に行こうかな・・・・・
 ・・・この時間なら空いてるだろうし・・・」

彼女が露天風呂に入ると人影が・・・・

「あら・・・先客がいるようね・・・」

湯船には40代前半くらいの女性が入っています。

「こんばんわ、いいお湯ですねぇ」

その女性が彼女に話しかけてきたそうです。

「ホントですね〜」

その女性はとても気さくで話し上手な方で、

「お風呂はねぇ、半身浴が身体にいいんですよ・・・」

などと、
お風呂の入り方や身体の事について色々教えてくれたそうです。

彼女は時間も忘れて、
その女性の話に耳を傾けていたんですが、
少しのぼせてきた事もあって、
そろそろ上がろうかなぁ〜・・と思っていると、
彼女が先に・・・

「随分、長湯しちゃったわぁ、 私、先に上らせてもらうわねぇ〜」

・・・と、
湯船から上がったその女性は、
上半身だけで腰から下は何も無かったんです。

「キャァ〜〜!!」

・・・・

仲間のガイド達が、
帰りが遅い彼女を心配して様子を見に来たとき
彼女は露天風呂の縁に腰を掛けたまま気絶していたそうです。