「猫」

あけましておめでとうございます。
皆さん、良いお正月でしたか?
えぇ〜とっ、今回の話は動物霊に関する話です。

旅行とは関係ない話になるんで、
「どうしよぉ〜かなぁ〜・・・」と思ってた話なんですけど、
ちょこっと前 (〜2002年末)に、
恐怖体験掲示板で動物霊の話が多数書き込まれてるのを読んで、
「今のタイミングだったら、いいかもしんない」と思って・・・・・。

さて、この話は、
MoMoのお得意様の自治会で起こった出来事なんです。
この自治会は、毎年秋に旅行会を開くんです。
毎年、旅行の企画〜手配〜添乗まで、全てMoMoの担当です。
昨年の秋も例年通りに旅行に出かけたんです。
でも、昨年は1つだけ例年と違ってたことがあったんです。
いつも出席されている顔役さんの1人が来ておられないんです。

「あれっ、村田さんは今日はお休みですか??」

「いや・・・・村田さん・・・亡くなったんや」

村田さんは、65〜70才くらいで、頑固で少しワガママな感じなので
自治会の中でも評判は余り良くない人だったんですが、
身体は丈夫で、そんなに早くに亡くなる様な人じゃなかったんです。

「事故かなんか・・・ですか・・・?」

「いや・・・・呪われたんや・・・猫にな・・・」

「呪われた・・・・・・??」

その話は、次のようなものでした。
村田さんは盆栽が趣味で、庭で沢山の盆栽を育ててたんです。
ある日、子猫のノラ猫が庭に紛れ込んできて、
盆栽を倒したかどうかしたそうなんです。
村田さんは、元々ちょっと変わった方だったんで、
血相を変えて、子猫を追い回したんです。
子猫は、家の前にある溝に逃げ込んだんです。
 (・・・ほら、あの・・、家の前にある雨水なんかが流れていく溝で、
  鉄板とかコンクリでフタかしてる・・・何て名前か知らないけど・・・)
ちょうど、フタがしてある場所の真ん中辺りに逃げ込んだので、
村田さんも手が出せなかったんです。

その日は、村田さんも諦めたそうなんですが、
翌日から、その子猫を探して町中をうろついてたそうです。
2〜3日後、ついに村田さんは子猫を見つけ、
前回と同様、溝の中に追い込んだんです。

そして村田さんは、信じられないことに
フタの片方をブロックで塞ぎ、子猫が逃げられないようにし、
もう片方で、火を焚き始めたそうなんです。

自治会の方々が止めるのも聞かず、
子猫を生きたまま薫製(くんせい)にしたんです。

数時間後・・・・、
村田さんは、黒く干からびた子猫の死体を溝の中から取り出すと、
バケツに入れ、上からコンクリートを流し込んだんです。
翌日、コンクリーが乾くと、そのバケツを川に捨てたそうなんです。

一週間くらい経った頃・・・・、
村田さんの手の甲に、火傷の様な小さな水ぶくれできて、
日に日にそれが大きくなってきて、身体の他の部分にも広がって・・・
びっくりして大学病院に緊急入院したそうなんですが、
その日のうちに亡くなったんです。
死因は、「全身やけど・・・・」だったそうです。