「しずく・・・?」
石川県 W温泉
ホテル○○○
私たち添乗員、それからドライバーさんやガイドさんは、
乗務員室といって、とてもお客様にはお泊りいただけないような
グッグゥ〜ンとランクの落ちる部屋に泊まることが一般的です。
バス・トイレどころか、机もTVも空調も無しということも少なくありません。

でも、時々、一般客室が乗務員部屋になっている事があるんです。
お客様に泊まって頂くことが出来ない「何かの理由」がある部屋・・・・。
・・・そう・・・・・いわゆる、「いわく付き」の部屋です。

まっ、でも、そういう部屋に泊まったからといって、
必ず幽霊が出るって事ではありません。
 (MoMoの場合、年に1回あるかどうか、多くても2回位です。)
確かに
「何とも言えないイヤァーな感じ・・」がしたり、
「一晩中、誰かに見られているような感じ・・」がしたり、
「誰もいないはずなのに、人の気配を感じる」って事は結構あります。

先週、私が泊まった部屋もそういう部屋でした。
ルームナンバーは413。

最近は、「4」とか「9」とか「13」は、欠番にされることも多いのですが、
このホテルは、しっかりと使ってるんです。
それも・・・413・・・とは、日本でも西洋でも嫌われそうなナンバーを・・

部屋そのものは、元客室ですから、広さも設備も問題ないんですが、
イスの座面と背もたれの部分に、人が座っているかの様に
お尻と背中の形に赤黒いシミが付いてるんです。

私は、早速、フロントに連絡したんですが、他に部屋が空いてなくて、
しかたなくイスだけ別の物に交換してもらったんです。

深夜・・・・
ポトッ・・・・・・ポトッ・・・・・・ポトッ・・・・・・ポトッ・・・・・・
という、水滴が落ちるような音に目を覚ましたんです。

ポトッ・・・・・・ポトッ・・・・・・ポトッ・・・・・・ポトッ・・・・・・

「あれ、シャワー、ちゃんと止めてなかったかな・・・・」

私は、ベッドから起き上がりバスルームへ・・・。
しかし、シャワーも洗面台も、ちゃんと止めてあったんです。

「気のせいかな・・・??」
私は、ベッドに戻り、そのまま眠りについたんです。

翌朝、
目を覚ました私は、イスを見て真っ青になっんです。
交換してもらったはずの新しいイスにも
お尻と背中の形に赤黒いシミが付いてるんです。

そして、デスクの上には、
血のしずくでも落ちたような赤黒いシミが点々と・・・・。