「廊下」
滋賀県 某ホテル


その日は、
お客様の二次会にも付き合わされて、
自室に戻ったのは12時を少し回った頃でした。

「疲れたぁ〜〜」 (@_@;)

・・・と、
着替えるのも面倒で、服だけ脱いで下着姿でベッドに・・・

ウトウト・・・としてると、

『ドダ、ドタ、ドタ、ドタぁーー!!』

『ワァー! キャー!』

なんと、
廊下で子供達が走り回って遊び始めたんです。

「うそでしょ〜、こんな時間に・・・」 

まぁ、
でも、こんな時間だから、スグに親が止めるよね・・・

なんて思ってたけど、
親が出てくる様子は全然なくて、
廊下を走り回る音と子供達の声は大きくなるばかり

「あぁ〜・・もう、ダメ!」

よその子供とはいえ、時間も時間だし、
注意しようと、ドアを開けて廊下に出たんです。

「あれ? 誰もいない?」

それどころか、廊下には絨毯がひかれていて、
足音などするわけが無い事が判ったんです。

「どういうこと??」

私が呆気にとられていると、私の隣の部屋のドアも開いて

「あっ、Yちゃん」 (Yちゃんはガイドさんです。)

「あっ、MoMoちゃん。 今、子供達が走り回ってなかった?」

「うん、私も注意しようと思って廊下に出たんだけど・・・」

その時、
廊下の向こうから
子供達の声と走り回る足音が近づいてきたんです。

『ドダ、ドタ、ドタ、ドタぁーー!!』

『ワァー! キャー!』

でも、
子供達なんかどこにもいません。

そして、
子供達の声と足音が目の前まできた時、
Yちゃんが、

「MoMoちゃん、上!!」


『ドダ、ドタ、ドタ、ドタぁーー!!』

『ワァー! キャー!』

    
膝から下だけの子供の足が10本ほど、天井を逆さに駆けてきて、
私達2人の頭の上を通り過ぎて行きました。

キャラクターものの運動靴を履いて・・・