「トイレ」


大阪市内の公立高校の修学旅行での出来事です。

それは、
2日目の大広間での夕食中に起こりました。

夕食中、
女の子の一人がトイレに行きたくなって、
1人で行くのもヤダから、お友達を誘って・・・

S「ねぇ、Tちゃん、おトイレ、付き合って」

T「うん、いいよ」

2人は先生の許可をもらいトイレに・・・

トイレは、広間から廊下を15m程歩いた所、
中に入ると個室がい5つ並んでいて、全て空いています。
Sちゃんは手前から2番目の個室に、
そして、Tちゃんは間を1つ開けて、4番目の個室に入っ・・・

次の瞬間、

「キャー!!」
「バタァーン!!」

Tちゃんの悲鳴と、
ドアが乱暴に閉まる音がトイレ中に響き渡ったんです。

Sちゃんはビックリして個室を飛び出し、
Tちゃんの入った個室へ。
しかし、
個室のドアは鍵が掛っているのか開きません。

S「Tちゃん! Tちゃん! どうしたの? Tちゃん!」

Sちゃんが
いくら声をかけても、ドアを叩いても、
中からは何の反応もありません。

S「先生! 先生!」

数分後、
Sちゃんは、先生とホテルスタッフと共にトイレに戻って来ました。

S「こ、この個室です。 中にTちゃんが!」


ホテルスタッフにドアをこじ開けてもらうと、
Tちゃんが洋式便器に腰かけ、白目をむいて気絶しています。

S「Tちゃん! Tちゃん! Tちゃん!」

T「キャーーー!!」

S「Tちゃん! 私よ、Sよ。 もう大丈夫だよ!」

T「首吊り・・・首吊り死体が・・・」

しばらくして、
落ち着いたTちゃんが言うには
個室に入った瞬間、目の前に、

ドン! 

・・・と、
天井から首吊った女性が現われ、ドアが勝手に閉まって・・・

先生 「まさか、過去にそういう事件があったんじゃないでしようね」

ホテル「いいえ、そんな事は決して。な、何かの見間違いでは・・・」

実は、このホテルでは、
昔、仲居さんが首吊り自殺をしています。
ただ、トイレではなく、中庭の木に紐を掛けて。
そう、
ちょうど4番目の個室からの角度なら、
窓の外にちょうど見える、その木で・・・。