「出られない」
石川県
四十九院トンネル
私の同僚の男性添乗員は、
学生時代、放浪癖があって、夏休みになるとバイクに寝袋と着替えだけ積んで旅をしていたんですって。
 (どうりで、どこに行っても道に詳しいわけだ・・・・。)

大学2年の夏のある日、夜10時過、
彼は石川の四十九院町にいました。

彼は、どうしてもその日のうちに、知人のいる隣町へ行きたくて、
四十九院トンネルに入りました。

トンネルを抜けた彼は、我が目を疑ったそうです。
当然、隣町に出ているはずなのに、彼はトンネルに入った側の四十九院町に戻っていたのです

「あれっ、おかしいな・・・・・?」

彼は、再びトンネルの中に入ったそうです。
でも、トンネルを抜けると、やはりそこは四十九院町・・・。

その後も、何度か繰返してみたそうですが、結局、トンネルを抜けることが出来ず、隣町に行けなかったそうです。
そのうち、気味が悪くなって、その日は仕方なく、公園の片隅で一夜を過ごしたそうです。

翌朝、
もう一度、トンネルに入ったそうですが、そのときは、あっさりと隣町に抜けることが出来たそうです。

彼が、その事を知人にそのことを話すと 
「俺達でも、あそこは夜には通らないぜ、地元の人も夜は決して近づかないって聞いてるぞ。」 と・・・。
なぜ四十九院トンネルで怪奇現象が頻発するのかは、その知人もよく分からないと言ってたそうです。、

このトンネルは今もありますが、近くに新トンネルが出来て、今は利用する人は殆どいないとのことですが。
もしかすると、今でもなお・・・・・。