「遅い到着」
和歌山県三段壁
三段壁近くの白いホテル

昔から自殺の名所と言われる所は、景色の美しい場所が非常に多いといわれています。
この世の見納めにと美しい場所を選ぶのでしょうか。
ここ、三段壁もその代表の一つてす。

この話は、先日、一緒に仕事をしたガイドさんから聞いた話です。

彼女が、 ガイドになって間もない頃のこと。
夜11時過ぎ、寝付けなくて外を眺めていると、
たくさんの人が、このホテルに向かって歩いてきたそうです。
「随分遅い到着だな」と、彼女は思ったそうです。

その後、廊下の方がにわかに騒がしくなり、しばらくすると・・・、
誰かが彼女の部屋のドアを開けようとする音が聞こえます。

「ガチャ、ガチャ、ガチャ・・・、ドン、ドン、ドン・・・・。」

「違いますよぉ、ここ私の部屋です」

しかし、外からの返事は無く、ドアを開けようとすることもやめなかったそうです。
何度、声をかけても・・・。

扉を開けて、事情を話せばすむんでしょうけど、 彼女は気味が悪くなり、布団をかぶってジッとしていたそうです。

結局、その後一時間ほど、
「ガチャ、ガチャ、ガチャ・・・、ドン、ドン、ドン・・・・。」という音が鳴り響いていたそうです。

翌朝、ホテルにクレームを入れると、
「昨日の宿泊は、そちら様の団体だけですよ、それに、夜の11時にチェックインする団体なんて、何かの勘違いでは・・・。」
との返事で、彼女の話に全く取り合わなかったそうです。

・・・・・
MoMoです
え〜と、このホテルなんですけど、実は、業界では出るので超有名なホテルなんです。
私が聞いた話では、このホテルの3〜4階あたりが、三段壁で亡くなった方の通り道になっているんだそうで・・・。
私自身は、このホテルに泊まったことはないんですが、
「ゾロゾロと廊下を歩いているのを見た」という友達もいるんですよ。