「フロント」
山梨県・I温泉郷
ホテル○○
このホテル、泊まった人も結構多いんじゃないかな


ドライバーのWさんから聞いた話です。

彼は、このホテルには、もう何度も来ているのに、この日に限っては、
ホテルに入った瞬間、ビクンとしびれるような感覚を背中に覚えたそうです。

案内されたのは、乗務員部屋とは思えない広い和室・・・、
いやな予感がした彼は、
机の下や、掛け軸の裏、押入れ等に考えられる全ての場所を、お札等が無いかチェックたそうです。

「よし、何も無いぞ」

その夜、
彼が、安心して寝ていると、何か話し声がします。

「んっ?、泥棒か?」

彼が飛び起きると、
たくさんの人が、続々と部屋に人が入って来るところでした。

「なんですか、夜中に、ここは俺の部屋です、出てってください。」
彼が怒鳴る様に言うと・・・、

「恐いなぁ優しい人だと思ったのに」と口々に言いながら、
彼らは、一斉に出て行ったんです。
ドアも開けずに壁を通り抜けて・・・。

慌ててフロントに電話をすると、女性の方が出られて、
「そうですか、出ましたか、でも大丈夫ですよ、悪い事はしませんから、
安心してゆっくり休んでください。」とのこと・・・。

そうは言っても、結局、彼は一睡も出来ず朝を迎えたそうです。

翌日、彼が改めてフロントで昨夜の話をしたところ・・・、
「おかしいですね?
当ホテルでは、女性の夜勤はないんですが、何かの間違いでは・・夢でも見て・・・・」

あとで、その話を彼の近くで聞いていた、他の乗務員達が、こう教えてくれたそうです。

「このホテル、顔が半分つぶれた女性が、乗務員に挨拶して回ることで有名なんですよ」 って・・・・・。

もちろん、ホテル側は否定をしてますけど。