「嫉妬」

中学校時代からの親友・真由美が結婚したんです。

私達は社会人になってからも仲がよく、
毎週のように2人で遊びに出かけたものでした。
結婚式の前日にも
「結婚しても今までどおり、2人で遊びに行こうね。」
・・・な〜んて2人で話してたんです。

でも実際は、
新婚旅行のお土産を持って、私の部屋に遊びに来て以来
もう三ヶ月も何の音沙汰もありません。

「あぁ〜あ、
 真由美ったら、電話一本しないんだから・・・。
 女の友情なんて、こんなものなのかなぁ〜?
 私も早く誰かと結婚しようかな・・・。」

そんなある日、
突然、真由美が真っ青な顔をして尋ねてきたんです。

「ねぇ、由香、この写真、見て!」

「うん? 写真がどうしたの?」

「よく見てよ! この写真も、この写真も、これも、これも・・・」

「なっ、何コレ? もしかして・・・心霊写真??」

真由美の話によると、
1ヶ月位前から、写真を撮ると必ず不思議な影が写るようになって、
最近では、
誰もいないはずの隣の部屋から物音や人の気配がするとか・・・。
おまけにそれ以来、
新婚のご主人が毎晩のように金縛りにあっているというのです。

「それでね、由香
 昨夜なんだけど、彼のうめき声に目を覚ましたら、
 ベッドの横で写真の白い影が立っいて・・・
 『よくも私を・・許さない絶対に』・・・って呟いてるの。」

「判った、それって、もう普通じゃないよね。
 真由美、この写真、私に貸してくれる?
 私の母の友達に霊能者いるから、スグにでも見てもらうわ。」

翌日、
私は、その霊能者に会いに行きました。

彼女は、
しばらく写真を凝視して、私にこう言ったんです

「これは・・・、由香さん、あなたの生霊です。」

「そ、そんなバカな・・・・」

でも、次の瞬間、
私は、もう1人の私の声を聞いたんです。

「フフッ・・・、私から真由美を奪った罰よ・・」

ちょうどその頃
真由美のご主人は工事現場の土砂の下敷きに・・・・